3Dコンテンツ・ストリーミング・プラットフォームを提供するMawari社への出資を実行いたしました
2023/02/10
- ポートフォリオ
- 投資実行
Abies Venturesが組合員を務めるAbies Ventures GP I有限事業責任事業組合が運用するAbies Ventures Fund I, L.P.は、XRコンテンツのクラウドレンダリングおよびストリーミング技術による「3Dコンテンツ配信プラットフォーム」を開発・提供するMawari Corp.(米国カリフォルニア州、CEO Luis Oscar Ramirez Solorzano、以下Mawari社)に、シードラウンドにて投資実行致しました。
Abies Ventures は、高度な科学・エンジニアリング技術(ディープテック)により、人類のさら なる発展やサステナブルな社会の創出に貢献するスタートアップを国内外で発掘し、グローバル 企業へ育成することを目指すベンチャーキャピタルです。ビッグデータ、AI、映像配信、XR 等 の普及により急速に増大するデータの伝送量や処理量に対処する、高度情報処理技術を注力分野 の一つに掲げています。
XR 技術の産業分野およびエンターテインメント分野への普及が進みつつありますが、XR/メタ バースサービスが本格的に普及するためには、スマートフォンやスマートグラス等のモバイル機 器で、データ処理能力、バッテリ、発熱等の制約なく、リアルタイムでインタラクティブな 3D コンテンツ体験を実現することが不可欠です。Mawari 社独自の 3D グラフィック圧縮技術および 分割レンダリング技術と、GPU ノードのネットワークによる分散型の 3D コンテンツ配信プラッ トフォームは、そうした体験を可能にします。
2017 年に東京・渋谷で創業した Mawari 社は、KDDI、T-Mobile、Qualcomm などの革新的な企業 との提携の下、すでに世界中で 40 以上の XR 体験の実装を成功裏に実現してきました。その中 核となる 3D ストリーミング技術と分割レンダリング技術(いずれも特許申請済)は、XR/メタバース業界の主要プレイヤーおよび投資家コミュニティから大きな注目を集めています。
またこのような 3D コンテンツの拡張性のある配信プラットフォームの必要性は、Google、Microsoft、Meta、Apple、Qualcomm といった業界の主要企業にも認識されています。これらの会 社は既に関連技術の開発およびコンテンツ制作に多額の投資を行っていますが、共通して直面し ているボトルネックは、大容量の3D グラフィックデータを不特定多数のモバイルデバイスに同 時配信できる、スケーラブルで高品質な配信システムの欠如です。Mawari 社の画期的な技術とネットワークは、このボトルネックを解消し、現在業界内で活発に進んでいる実証実験レベルの 活用例を実用レベルに落とし込み、ビジネスとして収益化できる道筋を整えることに焦点をあて ています。
「日本発で世界市場展開を目指す高度な技術を有するスタートアップを支援する」という Abies Ventures の使命に Mawari 社が合致したため、投資を実行するに至りました。
また、Mawari社のプレスリリースに、弊社パートナーの山口冬樹が以下のコメントを寄せております。
「XR/メタバースサービスが本格的に普及するためには、モバイル機器で、データ処理能力、バッテリ、発熱等の制約なく、リアルタイムでインタラクティブな3Dコンテンツ体験を実現することが不可欠です。Mawari社は、それを実現する独自開発の技術と、日本および世界で数多くのXRプロジェクトのプロデュース・開発を手掛けたノウハウを有しており、分散型3Dコンテンツ配信プラットフォームサービスにより、「メタバースのアカマイ」となりうる会社であると考えています。「日本発で世界市場展開を目指す高度な技術を有するスタートアップを支援する」というAbies Venturesの使命にMawari社が合致したため、投資を実行させて頂きました。」
Abies Venturesのプレスリリースはこちらをご覧ください。
Mawari社のプレスリリースはこちらをご覧ください。
日本経済新聞にて、Mawari社の実証実験と今回の資金調達について取り上げられています。
詳細はこちらからご覧ください。(日経電子版有料会員限定記事)